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形態病理学研究室

形態病理学研究室

形態病理学とは

病理学は疾病によってヒトの臓器や組織にどのような変化を起こすのか研究する学問で、医療従事者になるためには必修となっています。当分野では病理学以外にも必修科目として解剖学・組織学も担当しています。保健学科の全ての学生に対して、これらの基礎医学の教育を通じて、医療従事者としての基盤を確立する様、学部教育に精力的に携わっています。加えて検査技術学コースの病理学関連科目も提供しており、専門人材育成を目指しています。
当分野では沖縄県の様々な腫瘍性疾患とウイルスの関連について研究を行っています。これまで下記の研究成果の発表を行い、多くの学位取得者を輩出しています。当分野の研究の目標は、沖縄県の疾患の特徴を明らかにし県民の健康増進に寄与する事と、研究指導を通じて若い意欲ある学生を優秀な研究者に育てる事です。

教員

教員氏名:金城 貴夫
教員氏名:金城 貴夫
教員氏名:上原 佳里奈

教育

  • 保健学科の全ての学生は1年次から2年次にかけて基礎医学を学び、医療従事者としての基盤を形成します。当分野では解剖学・組織学と病理学を担当しています。
  • 保健学科学生は2年次にコースを選択します。当分野では検査技術学コースの病理学関連科目も担当しています。

Ex)

1年次 解剖学・組織学
2年次 保健技術英語文献講読、病理学
3年次 病理組織細胞学、保健技術学実習(病院実習)、病理特殊検査法、卒業研究Ⅰ
4年次 卒業研究Ⅱ

研究

・沖縄県は亜熱帯に属する島嶼県である事から、環境因子の違いにより沖縄県の疾患には本土とは異なる特徴があります。特に沖縄県では癌を含む腫瘍性疾患はウイルス感染との関連が強く、本土の腫瘍性疾患とは著明な違いを示しています。形態病理学分野では沖縄県の腫瘍性疾患とウイルス感染の関連について、病理組織学的検討(形)と分子生物学的解析(機能)の両面からアプローチし、腫瘍発生のメカニズムの解明に取り組んでいます。

社会貢献活動

・国際学術雑誌査読 (BMC Cell Biology, Cancers, Diagnostic Pathology, Experimental and Therapeutic Medicine, International Journal of Molecular Medicine, Molecular Medicine Reports, Onco Targets and Therapy, Oncology Reports, Retrovirology, Studies in Natural Products Chemistry)
・病理専門医として地域医療に貢献

主な卒研テーマ

  • カポジ肉腫発生のメカニズム
  • 沖縄県の口腔癌とhuman papillomavirus (HPV)との関連について
  • 沖縄県の子宮頸部病変のhuman papillomavirus (HPV)感染状況
  • 沖縄県の軟骨肉腫におけるIDH変異とHIFシグナルとの関連について
  • 閉経期女性における子宮頸部細胞の成熟度とその要因に関するケースコントロール研究

メッセージ

当分野では沖縄県の腫瘍性疾患とウイルスの関連について研究を行っていますが、今迄琉球大学大学院医学研究科をはじめ、他県の国立大学や国立がん研究センターとの共同研究を行ってきました。また当分野では積極的に大学院生の研究指導を行い、若い研究者も多数在籍しています。研究に興味のある学生は是非教室をのぞいてみて下さい。