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がん看護専門看護師・エキスパートナース養成コース

がん看護専門看護師・エキスパートナース養成コース

当保健学研究科では、九州がんプロ養成プラン(http://www.k-ganpro.com/)に参画し、平成24年度より「がん看護専門看護師コース」「エキスパートナース養成コース(インテンシブコース)」を設け、がん看護のスペシャリストや緩和ケアに強い看護職の育成を目指してしています。

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がん看護専門看護師コースとは?

専門看護師(https://nintei.nurse.or.jp/nursing/qualification/cns)とは「特定の専門分野において卓越した看護実践能力を持つと認められた看護のスペシャリスト」のことです。

がん看護専門看護師は「がん患者の身体的・精神的な苦痛を理解し、患者やその家族に対してQOL(生活の質)の視点に立った水準の高い看護を提供するための知識や技術を兼ね備えた看護師」です。

当研究科では、これまで5名のがん看護専門看護師を輩出しています。

修了生は、県内外の看護系大学や認定看護師教育機関、大学病院、がん専門病院等で活躍しています。

さらに、指定された科目を履修することにより健康食品管理士の受験資格が得られ、臨床現場ではNST(Nutrition Support Team)の分野やその他の健康食品の開発や研究、販売などの分野に進むことができます。

エキスパートナース養成コース(インテンシブ)とは?

ライフステージに応じたがん対策を推進する人材の育成を目指し、実務経験が3年(がん看護経験2年)以上の看護師を対象に、がん看護および緩和ケアに特化した実践教育(大学院授業科目2科目を公開授業形式で半年間学んだ後、半年後に看護実践報告)を行っています。

コース修了生に対しては、認定看護師教育課程への進学や所属施設での活動を継続支援しており、これまでに45名が本コースを修了、修了後に、緩和ケア認定看護師4名、化学療法看護認定看護師2名、がん性疼痛看護認定看護師が1名、資格を取得しているほか、看護管理者や看護スタッフとして緩和ケアやがん看護実践におけるリーダー的役割を担うなど、県内各地域の病院で活躍しています。

修了生の声

がん専門看護師コース(CNS) 修了生の声

知念 正佳 / 2008年 がん看護CNSコース

静岡県立静岡がんセンター認定看護師教育課程 緩和ケア分野 主任教員

知念 正佳

私は、2008年度に、保健学科を卒業後、大学院の「がん看護CNSコース」へ進学しました。

大学院の2年間は、ひたすら研究や学業に専念する毎日のため、正直つらい時期もありました。しかし、振り返るとその頃の学びや成長が、今の私を支える礎になっています。修了後は、静岡県立静岡がんセンターで5年間の臨床経験を積み、2015年にがん看護CNSの資格を取得しました。

私がCNSコースへ進学した動機は、学生時代の臨床実習の経験が大きく影響しています。

学部での実習において、苦痛や苦悩を抱え療養されているがん患者さんやご家族の存在、その関わりの中で苦慮されている看護スタッフの存在を知り、両者を専門的に支援する人材の必要性を感じていました。その折、琉球大学内にがん看護CNSコースが設立されていることを知りました。当時、既に他の研究室で卒業研究の準備を進めていましたが、意を決し先生方へ相談し、研究室を移動したあの日が全ての始まりであったと思います。

がん看護CNSを取得してからは、緩和ケア病棟で4年の臨床経験を積み、現職である認定看護師教育課程へと活動範囲を広げる機会を得ることができました。教育課程では、認定看護師の育成に携わる中、教育の難しさを感じながらも、全国に看護のスペシャリストを輩出できることの喜びを感じています。

また、所属施設内にとどまらず、大学等で非常勤講師を務めることにより、臨床で学び得たことを将来の看護師となる学生の皆さんへお渡しすることも喜びの一つとなっています。

今後は、再度臨床現場に戻り、教員の経験を通して学び得たことを実践に還元できたらと考えています。

がん患者さんやご家族への直接ケアだけではなく、CNSに求められる役割遂行を通して、現場の同僚や組織と響き合い共に成長し、全国に誇れるがん医療の専門病院の一員として、質の高いがん医療・がん看護を発信できるよう尽力していきたいです。

上間 美夕紀 / 2006年 がん看護CNSコース

がん研究会有明病院 がん相談支援センター 副看護師長

上間 美夕紀

私は、2006年に琉球大学医学部保健学科を卒業後「がん看護CNSコース」に進学しました。

2008年に東京都の都道府県がん診療連携拠点病院であるがん研究会有明病院にて、6年間の臨床経験を積んだ後、2014年度にがん看護CNSの資格を取得しました。

私は、大学1年生の頃に受講した基礎看護学の中で、がん患者への告知に関して考える機会があり、その頃からがん看護に興味を抱くようになりました。

大学で学ぶ中で、看護師として何か専門性を身に付けたいという思いを抱いていたところ、専門看護師の資格について知りました。

ちょうど私が大学4年の頃、琉球大学大学院保健学研究科成人看護学(当時)で、がん看護CNSコースのカリキュラムが正式に認定され、私の学んだ琉球大学でCNSコースを取得できる環境が整いました。

臨床経験を積まないままCNSコースに進学することに不安はありましたが、「専門性を身に付けたい、大学院で学んでみたいという気持ちがある今、進学しよう」と進学を決意したことを覚えています。

CNSコースを修了して現在のがん研究会有明病院に就職し、やっと看護師としての第一歩を踏み出すことができたとき、とにかくまずは看護師として自立することだけを考えました。そんな時、ケアの根拠を調べる、文献検討をしてそこから臨床のケアにつなげるなど、臨床看護師となってからの勉強の仕方、知識や技術を身に着けていく習慣が大学院で身についており、とても役に立ったと思います。

私は、がん看護CNSの資格を取得し、現在はがん相談支援センターに所属し、がん患者さんや家族、一般市民の方からの相談対応(看護外来)をしています。

東京都の都道府県がん診療連携拠点病院であることもあり、がん種を問わず、多様な相談が寄せられます。病気や治療、症状とその対処法だけでなく、病気と仕事の両立のこと、がん治療が子供をもつことへ影響すること、高齢の親や子供への伝え方、若年世代のがん患者の悩み、最期の過ごし方など、患者さんの人生に触れることも多くあります。

そういった悩みや不安を傾聴し、共感し、問題解決へのサポート、または問題が解決しなくても、少しでも気持ちが楽になることができるように努めています。

また、相談内容については、担当医や所属部署の看護師、連携部門などと共有や連携を要することも多く、多職種と関わる機会も多くあります。患者さんの辛さや不安、悩みをきくことで、自分自身も気持ちを揺さぶられることも多くありますが、患者さんが笑顔で帰っていく姿や、繰り返し面談予約を取得される方もおり、微力ながら役に立てているという実感もあり、やりがいを感じることができます。

専門性を身に付けたい、CNSの資格取得に興味がある、という方、ぜひ大学院CNSコースで自己成長する機会を作り、自己実現のために頑張ってみませんか。

私は現在がん看護専門看護師を取得して5年が経ちました。

今後も自己研鑽をしながら、患者さんや家族のその人らしさを尊重したがん看護の提供だけでなく、院内でCNSを目指す看護師やCNS取得したてのスタッフへの支援もしていきたいと思っています。

砂川 華 / 2007年 がん看護CNSコース

琉球大学病院 緩和ケアセンター専従看護師

砂川 華

私は、2007年に保健学科卒業後、がん患者さんの治療中の身体的、精神的つらさを緩和し、また、患者を支える家族への看護について専門的知識・技術を深めたいと思い、大学院「がん看護CNSコース」に進学しました。

大学院修了後は、静岡県立静岡がんセンターの乳腺外科・婦人科領域で5年間の臨床経験を積み、2012年、がん看護CNSの資格を取得しました。CNSコースでは、乳がん患者の骨密度の研究に取り組み、乳がん患者のがん治療後の生活支援やセルフケアの必要性を学びました。

また、CNS実習では、あまりご自身の思いを多くは語らない乳房切除後の患者さんを担当しました。

夜間の不眠を訴えていた患者さんに対し足浴ケアを導入した際、手術後の痛みや不眠といった身体症状だけではなく、女性らしさを喪失したつらさや家族への思いを語ってくれました。何気ない日常のケアを通して、患者さんの抱えていた心情を引き出すきっかけになったのだと感じ、看護としての面白さを感じました。

現在、私は琉大病院の緩和ケアセンターの専従看護師として、がん患者・家族、医療者からの相談に応じた横断的に活動を行っています。

緩和ケアチームでの活動が主であり、がん治療と闘っている一方で痛みや吐き気、気持ちのつらさの症状とも向き合いながら治療が安全に遂行できるよう支えていきたいと考えて活動しています。

がん看護外来では初回告知や治療の過程の中で治療変更、中断、終了といった意思決定場面で医師からの説明場面に同席し支援を行っています。今後の治療方針への迷いや葛藤に対して、できるだけ患者・家族の思いに寄り添い引き出すように関わり、引き出した思いを担当の医療者へ伝達し橋渡しができるような環境づくりを心掛けています。

緩和ケアエキスパートナース 修了生の声

渡辺 綾乃 / 2016年 がん看護エキスパートナース養成コース(インテンシブコース)

緩和ケア認定看護師 社会医療法人敬愛会中頭病院 呼吸器センター

渡辺 綾乃

私は2016年、九州がんプロ養成基盤推進プラン(琉球大学)のがん看護エキスパートナース養成コースを修了しました。

当時、私は、腎・呼吸器内科病棟に勤務していました。病棟には、呼吸器がん患者や高齢のがん患者が多くおられましたが、緩和ケアやがん看護に関する知識・経験が乏しく、症状マネジメントや人生の最終段階におけるケアに関して、十分に介入することができず、自身の看護にとまどいを感じていました。

そのような中、緩和ケア認定看護師より「がん看護エキスパートナース養成コース」を勧められたことがきっかけで受講しました。

養成コースでは、エンド・オブ・ライフ・ケアに関する基本的事項や症状マネジメント、臨死期のケアや意思決定支援の基礎となるコミュニュケーション技術などグループワークを通して学ぶことができました。

コース修了後は、実際に何ができるか不安でしたが、患者・家族に寄り添い、実践できることから介入をはじめました。

日々、経験を重ねていくうちに、診断初期からの介入やトータルペインに対しチームアプローチを行う重要性を実感しました。この経験から専門的知識・技術をさらに深めることを決意し、周囲のサポートを得て2019年に緩和ケア認定看護師の資格取得に至りました。

現在は、緩和ケア認定看護師としての責任の重みを感じつつ、病棟業務と兼任しながら緩和ケアチームのケアカンファレンスの開催・ラウンドを行い、病棟スタッフと協力して患者・家族へ介入しています。

今後は、スタッフの育成や患者・家族が病と共存しながら、その人らしさを失わないケアを提供できるよう多職種とともに支援できるよう努力していきたいと思います。

渡嘉敷 のぞみ / 2014年 がん看護エキスパートナース養成コース(インテンシブコース)

緩和ケア認定看護師 社会医療法人敬愛会 中頭病院 消化器センター

渡嘉敷のぞみ

私は2014年、九州がんプロ養成基盤推進プラン(琉球大学)のがん看護エキスパートナース養成コースを受講しました。

現在、私は消化器センターに所属し、以前から消化器がんや乳がん、泌尿器がん等の患者の診断時から治療期、終末期に関わってきました。そのような中、終末期にある患者とそのご家族へどのように向き合えばいいのだろうか悩んでいる時、当院の緩和ケア認定看護師より、がん看護エキスパートナース養成コースの勧めがあり、受講しました。

受講したコースではELNEC-Jを基盤とした講義に加え、他施設の受講生とのロールプレイやグループワークを通し、現場での悩みの共有やエンド・オブ・ライフケアに携わる看護師としての知識・技術を獲得する機会となりました。

コースを受講する中で、患者が最後までその人らしく過ごせるよう支援するためには、患者・家族の思いに寄り添い、苦痛症状のコントロールだけではなく、トータルペインの視点でアセスメントを行う重要性を学び、さらなるスキルアップの必要性を痛感し、緩和ケア認定看護師を目指すきっかけとなりました。

また、共に学んだ受講生には、がん看護専門看護師、がん性疼痛認定看護師の資格を取得した方もおり、頼りになる仲間やネットワークができたことも含め、とても貴重な経験となりました。

緩和ケア認定看護師の資格取得後は、緩和ケア認定看護師として週1回、横断的な活動をしながら、緩和ケアチームのカンファレンスの開催や治療期にある患者の相談支援を行っています。

院外活動では、終末期患者の外泊支援や在宅療養へ移行した患者の訪問看護同行など、継続した介入を心がけています。

患者やご家族からも「顔を見に来てくれるのは嬉しい。大事にされている感じがします。繋がっているからまた是非来てね。」などのお言葉を頂き、私自身の励み、活力となっています。

今後も、緩和ケア認定看護師として自己啓発に努め、患者とご家族が、住み慣れた地域で最後までその人らしい暮らしを継続できるよう、院内外の多職種とともに支援していきたいと思います。

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