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国際地域保健学研究室

国際地域保健学研究室

国際地域保健学とは

グローバルレベルでの人々の健康課題について研究する公衆衛生、疫学、医学、看護学、人類学、開発経済学、政治学、社会学などの複合的な学問領域:国際保健(グローバルヘルス)をあつかいます。世界で多くの子供は栄養失調や感染症等で死んでしまう状況は、この20年間で日々改善されてきています。この成果はなぜなされたのでしょうか。今は体系的にこれを国際保健学として学ぶことができます。一方、世界で健康格差はますます広がっているとも言われています。貧困にあえぐ人々の健康は、富める人々と比較すると多くの問題を抱えてしまっています。これらを解消していくには、蛇の目と鷹の目が必要と言われています。貧困の現場でなにがおきているのかを見れる、蛇の目。一歩引いて社会全体、国全体世界全体からなぜそれらが起きているのか見ることができる鷹の目です。さらに保健学だけでなく多面的なアプローチこそがこれらの状況の解決策になっていきます。

教員

教員氏名:小林 潤
教員氏名:小林 潤
教員氏名:野中 大輔
教員氏名:竹内 理恵
  • 職名:特命講師
  • 学位:博士(熱帯医学)
  • 専門分野:疫学、国際保健学(学校保健、感染症)、熱帯医学
教員氏名:具志堅 美智子
  • 職名:助教
  • 学位:博士(保健学)
  • 専門分野:母子保健学、成人保健学、臨床看護学(糖尿病ケア教育)
  • メルアド:boshi (@u-ryukyu.ac.jp)

教育

・国際保健学以外にも、保健福祉政策論、救急災害援助、保健関係法規において、日本の保健医療・公衆衛生の最新の課題を世界の状況と比較してわかりやすく教えています。これは将来、沖縄で、日本で、保健医療の世界で活躍するためには重要な視点となるからです。全てにおいて日本が世界で最も保健医療レベルが進んでいる国とは言えません。例えば自殺率は世界でも日本は高い国の一つです。さらに歴史をみてみると、日本が世界でトップ水準であったのはほんの数十年でしかありません。今後の沖縄、日本の保健医療をどう作っていったらいいのか、皆さんと一緒に、考えてみたいと思っています。

提供している科目:保健福祉政策論、国際保健概論、救急災害援助、症候病態論、保健関係法規、卒業研究

研究

・社会的弱者に対する国際保健学的研究を行っています。ラオスにおいては、少数民族が居住する貧困僻地においての地域保健研究を実施しています。この地域の重要課題であったマラリア対策に成果をえて、現在では母子保健等他の地域保健の課題に取り組んでいます。また住民に裨益することも同時におこなっており、2020年からJICA草の根プロジェクトによって母子保健プロジェクトを5年間展開します。また低中所得国と共通の課題である沖縄の早期妊娠の課題もとりあげています。 学校保健は低中所得国への学校保健の普及に関して、日本発のシンクタンクである国際学校保健コンソーシャムの中核として研究を推進しています。初等教育での感染症対策での成果を応用して、現在では世界的に最も重要になってきた思春期のメンタルヘルスや包括的性教育の実施に関する課題に取り組んできています。 他にも、沖縄やグアム等の島嶼地域の文化の脆弱性と保健に関連したアイランドヘルス、高齢化社会に対するアジア各国の政策研究等、グローバルに重要な課題に積極的に取り組んでいます。

発表論文は以下参照ください。
http://www.okinawaghealth.com/user.php?CMD=115401500000000

社会貢献活動

*JICA沖縄センターは琉球大学との包括協定のもと、保健分野の課題別研修を年間8コース運営しています。また2020年からはラオスで母子保健に関する草の根プロジェクトを5年間展開する予定です。どちらとも国際地域保健学教室が核となって運営しています。

*国際保健の実践と研究の二つのネットワークについて教室に事務局を置いています。
国際学校保健コンソーシャム理事長(小林)
ラオス保健研究コンソーシャム理事長(小林)事務局長(野中)

*ミャンマー難民の草の根支援のNPO法人の事務局を教室に置いています。
NPO法人メータオクリニック支援の会理事長(小林)

*学会や他大学の役職をと務め、国際保健のネットワーク強化を行っています。
国際保健医療学会常任理事(小林)代議員(野中)
日本熱帯医学会監事(小林)
大阪大学UNESCO Chair 外部委員(小林)
フィリピン大学公衆衛生学部客員教授(小林)
日本疫学会代議員(野中)

主な卒研テーマ

  • ラオス人民民主共和国サバナケット県セポン郡における保健医療サービス提供側の産後ケア活動における知識・認識・実践に関する質的研究
  • フィリピン・マニラ市の代替教育施設におけるソーシャルサポートが生徒の自殺予防に働くプロセスに関する質的研究
  • フィリピン共和国マニラ市の高等学校における性教育実施に伴う教師の葛藤プロセスに関する質的研究
  • インドネシア共和国ロンボク島における高齢者の保健医療政策とその実践に関する研究
  • EPA制度を利用し沖縄で働いている外国人看護師が異文化に適応するプロセスの解明を目的とした質的研究

メッセージ

グローバルヘルスの専門家には世界に貢献したいという熱い心と、どうしたらいいのか考えられる冷静な目が必要です。スタッフにはその両面を行ってきた人がそろっています。学部学生には、入門として現場を体験してもらい、冷静な目で研究してもらっています。4年間の大学生活の中で、低中所得国の現場にいくことは限られているでしょう。しかし1年生から教室に顔をだしてきている学生には、海外や沖縄県内のいろいろな機会を紹介し体験してもらっています。その体験こそが海外で実施する卒業研究に生きてきます。また沖縄の貧困に感染した健康問題は世界に共通するものです。例えば子供の貧困と早期妊娠、生活習慣病と感染症の2重負荷、沖縄を見て世界を見る視点が重要です。教室所属の大学院生は、国際保健の現場で活動してきた先輩や留学生がいます。JICA沖縄センターとともに様々な研修コースやイベントを運営しています。学生さんの意欲さえあれば、沖縄にいながら世界が見えるでしょう。

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